イエス(YES)を言わせない、言わせる
達人の会話術

YESをコントロールする会話術

「イエス・ノーで答えさせない」「イエスを引き出す」

イエス・ノーで答えさせない(オープンクエスチョン)

  • 「はい」「いいえ」で答えられる問い掛けを少なく
  • 短いフレーズで答え切れる問い掛けを少なく
  • 人によって答えに違いが出る自由度の高い問い掛けを増やす

相手の人物背景や心の内をより深く理解する際に有効な会話術です。
カウンセリングやコーチングなどの基本にある考えは、対象者を援助・サポートする事であり、あくまでも対象者本人が自分で答えを見つけ出す事を目的としています。
濃密な関わり合いの中で信頼感を高め、信頼をベースに全てが進んでいきます。
信頼関係を築く事を第一義とする会話展開術には一般の方が学ぶべき点が多く含まれ、特に質問をする際の技法の使い分けは有用です。

「はい。いいえ。〇〇です。」などで一瞬のうちに答えが返ってくる質問をクローズド・クエスチョン(閉じられた質問)と呼び、
人によって答えに違いが出る質問をオープン・クエスチョン(開かれた質問)と呼んでいます。
5W2Hなどの動かし難い事実情報の収集を目的とするクローズド・クエスチョンに対し、相手の考え方や気持ちなどを理解するためのオープン・クエスチョンといった感じです。

オープン・クローズドクエスチョン例

クローズド・クエスチョンは尋問・詰問調になり易いため、あまり連発してしまうと対等な信頼関係が築き難くなるとされています。
その一方で、限られた時間の中で事実情報を共有する事や、疑問を差し挟む余地を与えない事が大切になるビジネストークなどでは必要不可欠なものとなります。
会話を広げるための事実確認用のクローズドクエスチョンに対し、事実を確認した上でより深い部分を探るためのオープンクエスチョンといった位置になります。

イエスを言わせ易くする

  • 質問内容に工夫をこらし、「はい。YES。」で答える頻度を上げる
  • 頷きを想起させる上下の動きを身振りや手振りによって表現
  • 取っている行動が考え・気持ちに及ぼす影響の大きさを利用

心理学の要素が強いもので試してみると面白い会話術です。
心理学の先進地であるアメリカでは様々な心理学実験が行われていますが、
「とにかくYESを言わせる」実験を行った学者さんが存在します。
非常に単純なもので、「YES。はい。」でしか答えようがない質問を重ねて準備を整え、最終的な会話の目的として設定しているある申し出を行った際の反応を確かめてみるといった実験です。

頷きを想起させるボールの上下動

学者さんが立てた仮説の通り、YESに慣らされた対象者は、最後に繰り出された申し出に対してもYESと答えた人が多かったそうです。
また、上下の動きに関係する場面(バスケットボールのドリブル)を使用した映像を利用したCMでも同様の効果があったとされています。
行動と言葉を一致させたい気持ち(自己一貫性の追求)や、人の考えは行動に大きな影響を受ける事を実証した実験として知られています。

会話の中で伏線を張り、最後の最後に本当にYESと言わせたい申し出を行って狙い通りに事が運べば会話が非常に楽しいものとして感じられるはずです。
一度試してみて下さい。

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