チェンジオブペース / 達人の交渉術

人との関わり合いの中で合意点を導き出す達人の業

場所・交渉人・交渉態度の変化と緩急

押してダメなら引いてみる「変化の業」「緩急の業」

  • 停滞状態に陥った交渉に何かしらの変化を与える
  • 代表的な変化は、「交渉場所」「交渉人」「交渉する際の言葉使いや態度、姿勢、身振り手振り」
  • サッカーやバスケットボールの選手が突然素早く動く事によって相手を抜き去るイメージ
  • 停滞してなかなか進まない際のカンフル剤・促進剤としての働き
  • 「豹変」「人が変わる」「ガラリと変える」
  • 自分にも相手にも変化による刺激を与えることによって一気に動き出す事がある

国家間の通商交渉や大きな会社間での合併交渉など、比較的大きな交渉事でない限りそれ程交渉が長引く事はないのではないかと思いますが、交渉術関連の書籍の中で必ず触れられているのが意識的に変化(緩急)をつける事です。

物理的な要素では、
時間(費やす時間の長さ/開始終了時間)、場所、人(それまでの交渉人とは異質の人)など。
心的な要素では、
使う言葉、相手に対する態度、ボデイランゲージ全般などです。

人は様々な変化にさらされて刺激を受け、変化に順応する事によって成長、発展してきた生き物です。
安定・安全を求める気持ち同様に変化を求める気持ちが根源的に備わっているそうです。変化に直面しないと前に進めない生き物だそうです。
「マンネリ」という言葉によって表される状態はどこかあやふやで単なる気持ちの問題として軽視しがちですが、マンネリは心的飽和状態です。
物事に飽き飽きとして前に進もうとする意欲が全く消失してしまう状態の事です。

本来はより良い結果を得るための技術としての交渉術ですが、交渉をコントロールして前進させるマネジメント面での技術として、変化を意識的に作り出す事は有用とされています。

チェンジオブペース Change of Pace

バスケットボール/カットインサッカー/ドリブル

本来はスポーツの用語として使用される事が多いもので、「緩急をつける」「変化をつける」などの技術として認識されています。
リズムやスピードに突然の変化を付ける事で相手を惑わし、対応不能な一瞬のスキを突くテクニック。

注意

  • 日常一般的な交渉事の中で態度や使用する言葉に急激な変化をつける事は、大きな違和感→不信感となって相手の中に残り易い
  • 変化をつけて前に進ませようとする意識が重要なのであって、小手先の妙なテクニックを使う事に執心しない
  • 「変化・緩急」と「一定・不変」をバランスさせる

まとめ

慣れや安定、不変や飽きの感情は一時的なものとして軽視しがちですが、物事に対する意欲を根こそぎなくさせてしまう非常に怖いものです。
行動・活動面において停滞状態に陥ると心的な面でも停滞状態に陥り易く、心身両面において「どうでもいい」感覚を感じ易くなります。
一方で、交渉事に置ける停滞状態が全て悪い訳ではなく、冷却期間や熟慮期間としての役割りは重要なものです。
他の多くの事柄同様に、ここにも善悪両面の要素が存在します。

交渉の最中に自由自在な変化や緩急をつける事で思い通りに事を運ぶイメージを持つ「チェンジオブペース」ですが、交渉全体をコントロールして前進させるための心構えや技術として、変化を作り出す事を意識している事が役立つと思います。

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