具体的動作訴求で締めくくる / 達人の交渉術

具体的な動作を指示する事で円滑にクロージングを行う達人の業

具体的な動作を示して誘導する業

円滑なクロージングをもたらす「締めの業」

  • 「それではサインをお願いします」「ここに住所と電話番号をお願いします」などの、具体的な動作を示す
  • 「では、配送日は何時にしますか?」「オプションはどうしますか?」などの、契約・合意自体を既成事実とした質問を行う
  • クロージングの段階で渋る相手に対して具体的な動作を示す
  • 悩む相手の理屈と動作の切り離しを狙う
  • YES、NOの答えに関わらず、早く決着を付けたい時にも活用
  • 具体的な行動を示される事での心理的な圧迫感は大きいため、相手の真意を測りたい時にも活用
  • 逃げ道をふさいで最後の決断を迫るイメージで行う

交渉事のクライマックスシーンは何といってもクロージングの場面です。
「上手く運んだからこれは行ける」と思っていても、最後のサインや同意事項の確認作業が終わるまでは気を抜く事が出来ないのがクロージングです。
この最後の場面において効果が高いものとして活用されているのが『動作訴求法』です。
具体的な動作を示されて思わず従ってしまった経験が誰にもあるはずです。

また、
自分のお金には無頓着なのに、他人や会社のお金が絡む問題になると、途端に慎重な姿勢を見せる人が数多くいます。
仕事に対する姿勢としては立派なものですが、そんな人を相手に最後の決断を迫るのは非常に骨が折れる作業になる場合があります。
そんな相手に対しも、具体的な動作を求める『動作訴求』は有効です。
のらりくらりと決断を先送りにされていては、時間ばかりが無駄に過ぎてしまう事になり、他の大切な活動のための時間を失ってしまう事になります。
一定の時間と労力を費やして説明や条件の提示が済んだからには、
「ダメならダメでしかたない」意識を持って、次に向かうために決断を迫る必要があります。

クロージングと気の小ささ

何かしらの申し出を受けて同意する側にとって、クロージングシーンは何かを決断する事を意味する場面であるため、充分な検討を重ねた上で答えを出したいという思いが強くなります。
これに対して申し出を行った側は、なるべく早く結論を出してくれる事を期待します。
決断を迷う側も待つ側も、答えが出るまでは両者ともが不安定な状態に置かれることになり、この不安定な状態をどのように捉える事ができるかの違いによって交渉者としての成長に違いが出るとされています。

「気が小さい」「気が弱い」と言われる人は、小さな事にクヨクヨするばかりでなく、不安定な状態に居続ける事を嫌う人と言えます。
(我慢出来ずに先に根をあげてしまう人です)
交渉のクライマックスシーンであるクロージング場面において、不安定な状態から早く抜け出したいと考えてしまう気の小ささは致命的なものになります。

注意

  • 充分な説明が行われていない段階で行うと、大きな抵抗感を抱かせる事態を招いて上手く運ばない
  • 相手に与える圧迫感、プレッシャーが大きな手法であるため、同じ相手に何度も使用すると反発を招きやすくなる
  • 「指示」「命令」「上から目線」を感じさせるものであるため、気難しそうな年輩の方が相手の場合は注意が必要
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