会社・職場の断り言葉(部下編)
達人の会話術

シチュエーション・相手別に言葉のレパートリーがあってこそ成り立つ会話術

状況別、部下が職場で使う「断り言葉」

仕事を断る判断基準 −お金と時間−

給料・料金・残業代といった金銭と、納期・期限といった時間が深く関係する仕事の場では、要求や依頼を断る事に関し、「利益が出ないから断る」という迷う必要が少ない場面から、「お金よりも休息のための時間が欲しい」という口にする事が少しはばかられる場面まで、金銭時間を判断軸として断るという行為が行われています。

金銭と時間を判断の両軸として、「NO」−「YES」が決定される事が多い仕事ですが、「自分のポリシーに背いているのかいないのか?」「自分が心地良く感じる事ができるのかそうではないのか?」「やる気がでるのか出ないのか?」といった判断基準を用いる人も存在します。(一般的にはあまり理解されない判断基準を持った人です)

職務能力がズバ抜けた人ではない限り、仕事を断る理由として金銭と時間以外の要素を持ち出し、「ハイ。そうですか」とは言ってもらえません。
仕事を断る理由として、気分が乗らない事や相手を嫌いに思っている事をストレートには表明せず、何らかの形で金銭と時間に結び付けた理由を考え出します。

部下から上司への断り言葉

部下である以上、上司の口から発せられる業務命令や指示に従う事は当然ですが、どうしても断らないとならない場面は多々あります。
シチュエーション別上司の依頼を断る際の断り言葉・・

 残業を断る

「今日こそは子供を風呂に入れたいので・・」「離婚されそうなので・・」
子供をはじめとした家族との絆に関する話題を出され、なおも残業をするように言い張る事が出来る上司は少ないはずです。
「物がぼやけて見えるので・・」「頭痛がするので・・」「最近寝れないので・・」
働き過ぎによる過労死、過労によるうつ病の発症など、管理監督者の責任が問われかねない言葉には力があります。疲れを具体的にイメージさせる言葉であればあるほど、効き目は大きくなります。
「本当に楽しみにしていたので・・」「今日こそはと思って頑張ったので・・」
普段の仕事振りによって効果に違いが出る事はもちろんなのですが、上司が残業を依頼する前から、その日に残業をしない事を心に決めていた人の想いは踏みにじり難いものです。
「明日早朝出勤しますので・・」
決定的な拒否ではなく、代替案を同時に示す拒否は、仕事や上司に対する誠意を感じさせます。
「おじさんの通夜があるので・・」「祖母が危篤なので・・」
明らかに嘘と分かる言葉は、「何が何でも」「あなたの信頼を失っても」「言う事をきくつもりがない」といった開き直りを強烈に印象付けます。

 バカげたや指示や命令を断る

「独創的でユニークですが、自分の能力では実行できそうにありません」
問題の焦点を指示を受ける側である自分の中に見出し、時間を稼ぐうちに忘れてしまう事を狙います。
「しばらく考えさせて下さい」
具体的な数値を持ち出さず、とりあえずはその場を取り繕って時間を稼ぐうちに忘れてくれるケースが多々あります。
「・・・・・」
真剣かつ前向きに検討する雰囲気を醸し出してその場を収め、キレイに忘れてくれる事を待ちます。

 理不尽・不当な指示や命令を断る

「仰る意味が分かりません」「どんな目的の仕事ですか?」
従う意思がない場合、指示や命令の意義や目的確認に話をすり替え、のらりくらりとかわし続けます
「○○が適任です」「○○が詳しいので、彼に聞いてみて下さい」
他人に矛先を持っていくのは忍びありませんが、自分が犠牲になるつもりがないのなら、他の誰かを差し出すしかありません。
「これは法に則っていますか?」
指示の内容や指示の与え方全般について、責任の所在と上司の意思を明確にする過程を設け、気付きを促します。
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