会社・職場の断り言葉(上司編)
達人の会話術

シチュエーション・相手別に言葉のレパートリーがあってこそ成り立つ会話術

状況別、上司が職場で使う「断り言葉」

管理と育成を目的とする上司の断り言葉

部下を管理監督して売り上げを確保・増進する事と部下を育成する事は、『上司』と呼ばれる立場にある人に求められる2つの大きな役割りです。
一般的に「仕事を断る」というと、上司からの指示に対して部下が行うものと認識されていますが、上司が、管理監督や育成上の意図を持って『NOを示す』必要性が高い以下のような場面は数多くあります。

  • 依存心を断ち切って自立を促すため、部下からの依頼に拒否を示す
  • あやふやな言い訳を繰り返す部下を叱責するため、その言い分をシャットアウトする
  • 明らかに正当な権利を持つ要求(有給消化etc)をかわして仕事をさせる
  • 自分の評価を落とさず与えられた予算内で収めるため、残業代申請の拒否

時には強く、時には下手に出て、叱って、なだめて・・と、部下からの様々な要求や言い分に対し、『明確』で『あやふや』なNOを示すのが上司の断り言葉です。

上司から部下への断り言葉

一対多の状況のなかで、責任者としての務めを果たすために用いられる上司の断り言葉

 部下育成

「一緒に行ってはあげられない。君一人でやってみてくれ」
部下からの同行要請は嬉しいもので、何とか期待に応えてあげたい状況ですが、自信に欠けて依存心が強い部下の自立を願い、突き放します。
「受け取れない。君本来が持っているレベルに達していない」
部下に依頼した資料作成や企画書作成に関し、部下が持つ能力を充分に発揮していない事を指摘する中で期待感を伝えます。
「今の君の役目は汗をかく事だ。余計な心配はいらない」
やる気がある部下は、頭を使う事や指示を出す事に憧れの感情を抱いて前向きに取り組んでくれますが、立場を忘れて上司の権限を侵害する事も多くなりがちです。早めに一定の 『役割り意識』や『組織文化』を刷り込まないと、本人が苦労する事になります。
「ダメだ。今この場ですぐにやって責任を果たしてくれ」
受け持った責任を果たす意思を持つ事、責任範囲を積極的に把握する事は、将来職業人として最も重宝する武器となる、誠実さや信頼感を作り上げる事につながっていきます。

 管理監督

「認められない。他の日に振り替えてくれ」
上司になると、見事なまでに忙しい時期に有給休暇の取得申請書が提出されるように感じます。法的には認めない訳にはいきませんが、その後も勤め続ける意思を持つ部下であれば、「一定の妥協を見せないのはまずい」と考えています。
「ボーナスの査定を考えるから、残業代申請は20時間までにしてくれ」
正当な残業代の支払いに汲々とするような会社であれば、ボーナスに期待できる訳がない事は分かりきっていますが、権限の小ささに四苦八苦する同類の人間である事、申し訳なく思っている事、見返りを考えてなくもない事などを伝えます。
「こんな予算を持っていったら火だるまにされる」
上と下の板ばさみになって苦しい立場である事、売り上げ予算のアップを自主申告して苦しみを共有して欲しい事、協力して欲しい事、自主的に力を貸す意思を示して欲しい事を伝えます。
「考えとく」「検討しておく」「上に聞いてみる」
社員間のトラブルや福利厚生に関する要求まで、多種多様な要求にさらされるのが上司です。一々付き合っていられない時は、適当にごまかして時間を稼ぐのが得策です。
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