叱る上での鉄則
- 「理性的に叱り、感情的に褒める」
- 「叱られている事を充分に理解させた上で叱る」
- 「充分な説明がないままに叱られて目一杯の悔しさを味わう事も大切」
- 「1対1で叱る」
- 「人格を攻撃する表現は慎む」
- 「叱る事は愛情の証。怒りは単なる感情の噴出」
- 怒りの感情を感じている最中には思わぬ言葉が出てしまうため鎮まるまで待つ
- 「期待感をにじませながら叱る」
- あれもこれもと叱らない
- 他人と比較する表現過多には注意
叱るという行為に関し、数多くの鉄則や心構え、注意点が言われています。
『叱る』行為は、相手に対して不満を表明するという、一歩間違える大きなとシコリを残しかねないシーンであるため、細心の注意を払いつつ行うべきものとされ、多くの会話の達人がコツや心構えを説いてくれています。
そして、叱り方や叱る場所、叱る言葉の選択や言い回しの違いによってその効果に大きな差が生まれる大変難しい行為とされています。
目的別、叱り言葉の言い回しリスト
大人になると他人に叱られる回数が大幅に減ります。思春期の子供の時のように他人(先生や警察)に叱られる事をどこか誇らしく思う気持ちは消え去ります。とにかく叱られるとうい状態にある事を嫌う人が増えるため、大人が大人を叱る行為には特に注意が必要とされます。
期待感と信頼を伝える叱り言葉
「君ともあろう者が・・・」「君だから言うんだ」
- 叱る現場で利用される言い回しの上位に入るものです。これを言われた相手は相手からの期待の高さを感じ取り、それを裏切った自分を素直に反省する傾向があります。
「いつもの細心さはどうした?」
- 気の緩みを指摘して再発防止への意識を高めます。
「いったいどうしたんだ」「何があったんだ」
- まずは「信じられない」気持ちを表し、事の大きさや行為に対して抱いた違和感を大きさを伝えます。素直に理由を語ってくれる確率が高まります。
「後輩への影響力が大きい君だからこを・・」
- 置かれた立場や期待される責任を自覚させ、叱ると同時に評価が高い事を伝えます。
「見損なったぞ」
- もともとお互いの間に余程の感情のシコリがなければ、これを言われて響かない人は少ないはずです。
叱られている事を気付かせる叱り言葉
「君なら分かってくれると信じて言うのだが・・」
- それに続くマイナス評価の表明を和らげます。
「あえて言わしてもらう」
- これを言われれば、冗談ではなく真剣な気持ちで話そうとしている事が分かります。
「気付いていないかもしれないから言わせてもらう」
- 少し強い印象は与えますが、それに続く話題への関心が間違いなく高まります。
「君に対して満足できていない部分を言う」
- 「叱る」や「不満」という言葉よりも印象が和らぎ、自尊心が強い相手には最低でも意識したい言葉の入れ替えです。
叱りの前提条件を整える言葉
「相手にとっては君が会社そのものだ」
- 意識のレベルが低く、自覚が足りない相手に現実社会の認識を教えます。
「お金の多い少ないは関係ない。お金を貰う以上はプロだ」
- 取り組み姿勢としてのあるべき姿を確定させます。
「君がどう思おうが世間はそれに合わせてくれない」
- 自己中心的な思考の無意味さを確定させます。
叱咤激励
「君には間違いなく能力がある。やろうとしないだけだ」
- 様々な理由をつけて行動を起こさない相手の奮起を期待する言葉。
「とにかく始めればあとはフォローする」
- 失敗を恐れる相手に安心感を与えます。
「結果はともあれ、意欲は高く買っている」
- 叱られる原因はネガティブな心に起因しているものばかりではなく、積極的な気持ちと行動によって生み出されてしまう事が多々あります。それまで否定されればシラケを生み、無気力な言動となって表れます。
叱りのフォロー言葉
「これでキレイに忘れてしまえ」
- 会話に終わりに投げ掛け決定的な自信喪失を防ぎます。
「よし。終わり。ところで・・」
- 長くだらだらと叱られる事は逆の効果を生み出し易くなります。
「頑張ってるね」「勉強熱心だね」
- お互いが取り組んでいる課題への関心を示し、それに取り組む姿勢を称える行為は絶対的な安心感をもたらします。
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